【SSF】S級SF作品を探して

ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞作品の詳細なあらすじ、作品中の名言、管理人の感想などを書いていくブログです。

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【感想】『死の世界1』ハリー・ハリソン【ヒューゴー賞 1961年】

ハリー・ハリソン1961年ヒューゴー賞受賞作『死の世界1』の、感想です。

 

[評価 = S級]

 

 

ヒューゴー賞2年連続受賞の快挙

 

ハリー・ハリソンは1961年、1962年と、2年連続でヒューゴー賞を受賞しています。

  • 1961年「死の世界 1」
  • 1962年「殺意の惑星」

受賞作のフォーマットが同じ

まぁ作者が一緒なので当然なのかもしれませんが、この2作品はビックリするくらいフォーマットが同じですね。以下に設定の共通点を書き出してみます。

 

主人公が精神感能力という、一種の超能力を備えている

  • 「死の世界1」ジェイソン。卓越した精神感能力を活用して、常勝ギャンブラーとして荒稼ぎしていた。
  • 「殺意の惑星」ブライオン。精神感能力で対戦相手の感情を読み取ることにより、国民的競技「二十種競技」のチャンピオンとなった。

 

凄腕の名バイプレーヤーにスカウトされて、異世界への冒険に旅立つ

  • 「死の世界1」カーク。惑星ピラス。兵器買い付け資金を稼ぐために、ジェイソンに国家予算規模のギャンブルを委託する。
  • 「殺意の惑星」イージェル。惑星ディス。核戦争回避のために、二十種競技チャンピオンである超人ブライオンの協力を求める。

 

目的地の惑星への旅の途中、若く有能で美しいパートナーと出会う

  • 「死の世界1」女性パイロットのメタ。惑星ピラスへの航宙船を操縦。
  • 「殺意の惑星」女性生物学者リー。惑星ディスの謎を解くために同行する。

 

目的地の惑星の生物または住人は極めて攻撃的で、惑星を危機的な状況に陥れている

  • 「死の世界1」惑星ピラスの生物たちは、謎の敵意を剥き出しにして人間に襲いかかってくる。入植者たちはこの果てしない戦いに敗北しつつある。
  • 「殺意の惑星」支配者グループであるマグダー。近隣星ニーヨルドに対して、コバルト爆弾を搭載した跳躍空間ミサイル(ワープミサイル)を構え、ニーヨルドの降伏を要求している。先制攻撃もやむなしと考えるニーヨルド軍の航宙船に惑星を包囲され、先制核攻撃を受ける直前という状況下にある。

 

目的地の惑星の生物または住人たちの攻撃性の原因が全くわからない

  • 「死の世界1」惑星ピラス。襲いかかってくるのが動物や植物なので、なぜそのような行動をとるのか不明。
  • 「殺意の惑星」支配者グループであるマグダーには、感情が無く、死を全く恐れない。マグダーとはコミュニケーションというものが成立しないため、意図もわからないし説得も通じない。

問題を解決しようと働いている現地スタッフが成果を上げておらず、主人公が単独行動を開始せざるを得なくなる

  • 「死の世界1」惑星ピラスの人々。現地の生物との果てしない戦いを続けるだけ。原因があるとか解決策があるという発想が皆無。
  • 「殺意の惑星」ニーヨルド軍。マグダーが人間だと信じて疑わないため、真の問題と解決策に気づかない。

主人公が全ての謎を解き、共存が可能となる

  • 「死の世界1」惑星ピラスの生物の攻撃性の謎が解かれ、人間と生物の共存が可能であることが証明される。
  • 「殺意の惑星」マグダーの非人間性の謎が解かれ、ニーヨルド軍の科学技術により救済可能であることが証明される。

女性パートナーとの新たなる冒険への旅立ちで、物語が終わる

  • 「死の世界1」ジェイソンは報酬で航宙船を買い、未開の惑星への旅にでる。女性パイロットのメタがパイロットを志願し、二人は新たなる冒険に旅立つ。シリーズの続編を乞うご期待!てな感じで終わる。
  • 「殺意の惑星」ブライオンと女性生物学者リーは、その功績を評価され、惑星間問題の解決を任務とする特殊作戦チームCRFのメンバーにスカウトされる。CRFの働きを待つ惑星は至る所にある。二人の次なる冒険の舞台となる惑星は?シリーズの続編を乞うご期待!てな感じで終わる。

面白いのはどっち?

両作品を同時に読んでいると、頭の中がごっちゃになります。どっちが面白いかと問われると、僅差で「死の世界1」でしょうか。ピラスの生物たちが入植者の基地を攻撃する様が、ハリー・ハリソンの凄い描写力によって、ハリウッド映画を見ているような大迫力で、読者の脳内にありありと映し出される点を高く評価したいです。

 

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それではまた…。